


社会の急速なIT化によって、Webサイトの利用は日常生活にとって必要不可欠になりつつあります。この技術によって、いままで情報から取り残されていた障害者や高齢者にとって、情報の入手だけではなく物品の購入、切符やホテルの手配などもできるようになり、また、情報を自ら発信することによって幅広い社会参加をより可能とする新しいツールとなりました。
しかし、このように利用が拡大し、重要性が高まる一方で、障害者や高齢者にとっては、まだまだ配慮されていないWebサイトが多いのが現状なのです。
特に生活に密着した情報やサービスを提供する自治体などの公的サイトは、障害者や高齢者だけでなく年齢・性別・国籍・使用環境・利用経験、などに関わらず、より多くの人々に対応することは大きなテーマであり、アクセシビリティの重要性を十分に認識する必要があります。
1999年には国際基準のWCAG1.0(Web Contents Accessibility Guideline)が出され、それに合わせて、経済産業省、総務省、業界団体、企業、制作会社などがガイドラインを作成しました。
しかし、国際基準にない日本語の問題や翻訳の違いなどで微妙に違っていました。そこで、国の調達基準となりうる統一したアクセシビリティ指針の必要性があり、2004年6月には、Web作成に関するJIS規格「JIS X 8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」が制定され、翌2005年12月には総務省から「公共分野におけるアクセシビリティについての評価方法・評価体制のモデル」が発表され、自治体など公共サイトはJISに対応したWebサイト作りが大きく求められる事になりました。
また、企業にとっても、Webのアクセシビリティは単に障害者や高齢者への対応ということではなく、シニア市場の開拓という重要な意味を持つ時代になっています。情報が伝わらない、操作が分かりにくいと言うWebサイトを提供することは、情報やサービスを利用したいと思っている顧客を逃がしていると同時に、新たな顧客を獲得するチャンスをも失っています。
また、品質のよいサイトを提供することで社会に貢献していく企業の社会的責任(CSR)や、顧客満足度(CS)による企業ブランドのイメージアップは、売上アップに必ず貢献できるものだと思います。